補修設計を行う際の留意点
トンネル本体工の補修・補強設計を行う際には、本体工の変状の状況や原因、周辺の地山条件、附属物の設置状況および交通条件等を考慮し設計することが重要である。
例えば、交通量が多い路線などでは、危険箇所もしくは変状が顕在化し対策が必要とされた箇所に対して部分的に対処療法的な補修工を実施するのではなく、予防保全の考え方より、危険や劣化が具体化する前に事前に対策工を実施することが望ましいと考える。
交通量が多い路線などでは「不良箇所をまとめて早期に改善する」ことにより、定期点検や部分的な補修工による交通規制回数を低減し、利用者の交通負荷を軽減することができる。
このように、それぞれのトンネルの特殊性を考慮し、総合的に判断して設計することが重要であると考える。